ヒト正常子宮内膜間質細胞の解析 : ^3H-thymidineオートラジオグラフィーと免疫組織化学の併用によるヒト正常子宮内膜構成細胞の動態とその同定
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概要
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性成熟期におけるヒト子宮内膜間質を構成する各種細胞の同定と、それらの周期内細胞動態を明らかにするため、手術摘出子宮を用いてオートラジオグラィーによる^3H-thymidineの取り込みと、抗白血球共通抗原モノクローナル抗体による免疫染色を同時に試みた。この結果、増殖期子宮内膜間質でのthymidineの取り込みは、stromal fibroblastにあり、一方、分泌期においてはこのfibroblastにはみられず、白血球共通抗原(leucocyte-common antigen)を帯びた細胞が取り込むことが明らかになつた。また、細胞質にphloxin可染穎粒をもついわゆるendometrial granulocyte(Danenbach)はleucocyte-common antigenを帯びており、白血球系の細胞と推測され、これが分泌期後期の内膜間質神いて盛んなDNA合成を示した。血管内皮細胞の^3H-thymidine取り込みは全周期を通じてみられた。また、子宮内膜を構成する腺および間質のいずれにおいても^3H-thymidineオートラジオグラフィーによるDNA合成能と核分裂指数の周期内変動はよく一致した。
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1986-05-01
著者
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