In Vitro人妊娠子宮筋におけるOxytocin, Prostaglandin F_<2α>, Oxytocin+ProstaglandinF_<2α>の収縮特性
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概要
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子宮収縮剤Oxytocin,Prostaglandin F_2α のin vitroにおける人妊娠子宮筋収縮性の特徴を解明し,より有効た投与法を検討すべく基礎実験を行なった.妊娠満期帝切時に摘出した子宮筋小切片をKrebs液中に懸垂し,isometricに発生張力から収縮波形を記録した.Oxytocin,PGF_2α,Oxytocin+PGF_2αの種々濃度による収縮波形と自発収縮波形とを定量比較した.測定項目は(1)発生張力,(2)収縮間隔,(3)収縮持続,(4)収縮波形面積,(5)単位時間仕事量indexとしての収縮波形面積/収縮間隔である.各項目の閾値濃度とDose-Response Curveを検討し以下の結果を得た.1) Oxytocin での閾値濃度は発生張力では10^3mu/ml,収縮間隔,収縮波形面積,単位瞬間仕事量では10^2mu/ml,収縮持続では1.0mu/mlで各パラメーターの閾値濃度にばらつきを認めた.反応は投与濃度依存性であった.2)Prostaglandin F_2α では今回検討した範囲での収縮間隔に対する効果は認められず,発生張力,収縮持続,収縮波形面積,単位時間仕泰量の閾値濃度は全て10^1μg/mlで反応は投与濃度依存性であった.Oxytocin+PGF_2α、の混合投与の効果を検討するに当ってはPGF_の閾値濃度10^1μg/mlより1/10低濃度の10^1μg/mlとOxytocinの10^4mu/mlから10^1mu/ml迄の4濃度を混合投与して閾値濃度の変化を見た.3)混合投与による閾値濃度の低下は発生張力,単位時間仕泰量で認められた.収縮間隔,収縮波形面積の閾値低下はたく,収縮持続は検討範囲内の濃度での効果は認めたかった.以上よりin vitroのOxytocinによる人妊娠子営筋収縮性の特徴は低濃度で発生張力に効果を示し,収縮持続延長効果は少ない.PGF_2αでは収縮間隔の短縮効果は示さないが,収縮波形構成要素の閾値濃度が一定な収縮増強効果を示す.OxytocinとPGF_2αの混合投与は単独投与に比べ発生張力と単位時間仕事量で効果増強した収縮を起すことが確認された.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1980-01-01
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