妊娠中毒症胎盤絨毛の走査電顕による観察
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概要
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後期妊娠中毒症例と子宮内胎児死亡例におけるヒト胎盤絨毛を走査電子顕微鏡を用いて観察し,正常妊娠のそれと比較検討した.1)妊娠中毒症軽症においては絨毛の構築は正常妊娠のそれに近い状態で,絨毛の太さはやや細く観察されたがあまり大きな差異は認められなかった.2)妊娠中毒症重症例においては正常妊娠の胎盤絨毛に比べて絨毛は著明に細く,分枝が少なくて構築が疎であった.表面も徴絨毛の癒着や欠損が認められ,一般に粗であった.3)子宮内胎児死亡の胎盤絨毛は相互の癒着が著明で,その表面の微絨毛は強度に損傷されていた。
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1979-05-01