家兎卵巣のglucose-6-phosphate dehydrogenase
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概要
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家兎卵巣より,Pentose phosphate cycleの鍵酵素であるGlccose-6-Phosphate dehydrogenaseを2',5'-ADP-Sepharose 4BによるAffinity chromatographyを用いて,分離・精製を試み,次の成積を得た.1.家鬼卵巣のG6P-DH酵素活性は,非妊娠時38.1±5・4mU/mg.protein,妊娠20日目で128.7±29.OmU/mg.proteinと妊娠20日目は非妊娠時に比べて約3.5倍の高い酵素活性を示した.2.卵巣の粗抽出液を2',5'-ADP-Sepharose4BによるAffinityc chromatographyで精製すると,回収されたうちの最も酵素活性の高かった分画では,蛋白当りの酵素活性で,G6P-DHは600倍,6PG-DHは200倍に精製され,単一操作でありながら,これらの酵素の精製には有効な手段と考えられる.3.精製されたG6P-DHのMichaelis定数は,5.8x10^<-4>Mであった.4.指摘pHはG6P-DHがpH7.8,6PG-DHがpH7.2を示した.5.精製されたG6P-DHをPolyacryl amid gel disc電気泳動を行うと,卵巣は4本の帯に分離した.同様の方法で行った肝臓は3本の帯,赤血球は2本の帯に分離し,各々の臓器特異性があることが示唆された.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1979-04-01