子宮頚部初期浸潤癌の臨床病理学的研究
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概要
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子宮頚部初期浸潤癌の臨床病理学的特質を明らかにするため, 浸潤の最深部がmm以下の症例171例について多方面から検討を行ない次のような成績を得た. すなわち, 年令分布, コルポ診所見, 細胞診所見, 癌巣の浸潤形式, 占居部位, 環状の病巣の拡がり, 病巣数, CPL分類, 腫瘍細胞の熟化所見などは, 浸潤の深さが増すに従って変化するが, 浸潤の最深部が3mm以下のものと3mm以上5mm以下のものとの間には, これらのすべての所見に明らかな差異があり, 3mmを越えると進行癌とほぼ同様の性格を示すことを知った. 治療として, 広範全摘術(90例), 準広範全摘術(14例), 単純全摘術(66例), コニゼーション(1例)が行なわれたが, 広範全摘術を行なった90例全例にリンパ節転移を認めなかった. 治療後5年以上経過したものは66例であったが, そのうち2例再発で死亡し, 5年治癒率は97.0%であった.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1974-07-01
著者
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