高血圧自然発症ラットおよび腎性高血圧ラット肝における progesterone 代謝
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概要
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Progesterone には血圧降下作用があるが妊娠中毒症における高血圧と progesterone 代謝の関連性を追求するため, 岡本等 (1962, 1963) によつて Wistar 系ラットより分離された高血圧自然発症ラット (SHR) および Grollman (1944) の方法により作成した腎性高血圧ラット (RHR) を用いて, 肝臓における progesterone 代謝に及ぼす高血圧の影響について実験 (in vitro) を行ない以下の成績を得た. (1) 高血圧ラット (SHRおよびRHR) 肝では, 正常ラット肝に比べ progesterone 代謝が亢進していた. (2) SHRおよび正常ラット肝において, 妊娠ラット肝は非妊ラット肝より progesterone 代謝が亢進していた (3) Progesterone を投与した雄ラット肝は, 非投与の雄ラット肝より progesterone 代謝が亢進していた. (4) 雌ラット肝は雄ラット肝より progesterone 代謝が亢進していた. (5) 雌ラット肝における progesterone の main metabolites は 5α-pregnane-3,20-dione および 5α-pregnan-3α-ol-20-one であつた. Progesterone の代わりに 20α-dihydroprogesterone を基質として用いたところ 5α-pregnane-3α,20α-diol への著明な conversion が認められた.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1973-03-01
著者
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