Fetal distress, Depression of Newborn に対する Chlorpromazine 製剤の影響, とくに血液ガス血糖値の変動について
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概要
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Fetal distress 徴候の発生を認めた胎児計144名を対象に Fetal distress の進行を予防阻止する目的として, Chloromazine 製剤の薬理学的特徴に注目し, 本薬剤を分娩開始後早期に胎児頭皮下に1?/?を注射し, その影響を血液ガス, 炭水化物代謝, 臨床症状につき検討し, つぎの結果を得た. 1) Fetal distress が最も顕著となる分娩第I期後半より分娩第II期の胎児心指数平均値は132.8beat/minを示し, 極度の心拍数変動を認めなかつた.2)胎児hypoxiaにより下降傾向となつたPHは本薬剤投与後, 平均値PHは7.33を示し, 分娩時また生後もほゞ平常範囲を保ち, acidemia 発生の抑制が伺われた. 3) 胎児 hypoxia により発生した basedeficit は-6.3mEq/Iにどとまり, 強度の metabolicacidosis の発生は認めなかつた.4)本薬剤投与後の glucose level はほゞ平常範囲を示し, 著明な hypee, hypoglycemia の発生の減少傾向が伺われた.5)本薬剤を投与された胎児の Apgar score 10分後では, 8.2±2.01であり, これを非投与群と比較した時多数例に差を認めた.
- 1972-12-01
著者
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