COMPARISON OF MEDIA USED FOR HUMAN IN VITRO FERTILIZATION AND EMBRYO TRANSFER PROGRAMS : A NEW METHOD OF SERUM PREPARATION
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概要
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ヒト体外受精に使われている培養液を,ICRマウス2細胞期卵の発育により比較・検討した.delayed centrifuged(DC,一般の血清処理法)婦人血清が添加タンパク成分として使われた時には,修正Krebs-Ringer-bicarbonate solution(m-KRB)は,胞胚形成率,孵化率ともに,修正Ham'sF-10(m-HF10)より,HF10粉末の製造会社によらず,すぐれていた.m-KRBを培養液のベースとする時の添加タンパク成分としては,immediately cooled and centrifuged(ICC,新しい血清処理法)婦人血清が,DC婦人血清やDC臍帯血血清に比し,胞胚形成率,孵化率ともに有意に高かつた.DC婦人血清とDC臍帯血血清の間には有意差を認めなかつた.またヒトならびにウシ血清アルブミンは,胞胚形成率においてはICC婦人血清と同様であつたが,孵化率において著しい低下を認めた.ヒトとウシの血清アルブミンの間には差が認められなかつた.ヒト体外受精の成績をretrospectiveに検討した結果,統計学的に有意差は認められなかつたが,ICC患者血清を添加したm-KRBによる受精率・分割率は,DC患者血清を添加したm-HF10の時よりも高い傾向が認められた.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1986-01-01