CTと^<67>Gaシンチグラフィとの併用による骨盤内腫瘍の鑑別診断

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概要

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• ^<67>Ga シンチグラフィにCTを併用することにより,良性,悪性の鑑別診断の精度をあげることを試みた.とくにCTにcontrast enhancementを行なつてCT値の上昇幅を測定した.^<67>Ga シンチグラフィの所見を,陰性,疑陽性および陽性の3群にわけた.またCT値の上昇幅をno enhancement(0〜20HU),low enhancement(21〜40HU)およびhigh enhancement(>41HU)の3群にわけた.40例の骨盤内腫瘤に上記検査を施行し,次のような結果をえた.1)^<67>Ga 陰性群:18例中1例の卵巣癌が含まれた.この例では病巣が小さいためCT上の鑑別は不能であつた.他はすべて良性腫瘍であつた.良性の卵巣腫瘍のCT値上昇幅は,すべてno enhancementの範囲内にあつた.子宮筋腫のそれはhigh enhancementであつた.2)^<67>Ga 疑陽性群:10例中3例の悪性腫瘍(卵巣癌)が含まれた.これらはいずれもlow enhancementの値をとることによつて,良性腫瘍とは区別することが出来た.3)^<67>Ga 陽性群:12例中3例の炎症(膿瘍)が含まれた.炎症組織がhigh enhancementの値をとるので,low enhancementである悪性腫瘍と明瞭に区別することができた.残りの9例はすべて悪性腫瘍で,この群には良性腫瘍は含まれなかつた.

• 社団法人日本産科婦人科学会の論文
• 1986-01-01

著者

• 酒井 潔

  市立赤平総合病院産婦人科

• 永井荘 一郎

  札幌斗南病院産婦人科

• 永井 荘一郎

  国家公務員共済組合連合会斗南病院産婦人科

• 酒井 潔

  国家公務員共済組合連合会斗南病院産婦人科

• 神谷 博文

  国家公務員共済組合連合会斗南病院産婦人科

• 永井 荘一郎

  斗南病院(共済)

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