ラットDMBA誘発卵巣癌の内分泌学的検討エストロゲンレセプターの検出とエストロゲン投与による形態学的な検討
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概要
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ラットのDMBA(7,12dimethylbenz (a) anthracene)誘発卵巣癌のホルモン依存性を検討した.腫瘍内のエスト回ゲソレセプターの検出にはdextran coated charcoal(D.C.C.)法を用い,更に,腫瘍発生段階時にDMBA埋没後5〜20週にわたり,ラットに毎週エストロゲン投与を打つだ.ホルモン負荷により生じたラット誘発卵巣癌を光顕,電顕により形態学的に検討し,次の成績を得た.1)ラットDMBA誘発卵巣癌の80%にエストロゲンレセプターが存在した.2)エストロゲン投与群では,control群に比し,腫瘍発生率の増加,腫瘍径の増大を認めた.3)組織学的には,エストロゲン負荷群では,結合組織の増殖を伴う腺癌は,細胞内小腺管いわゆるsignet ring cellの形をとった.4)微細構造上,上記の癌細胞には微絨毛,ミトコンドリア,ゴルジ装置の発達と豊富な脂肪滴がみられた.5)DMBA誘発癌の細胞培養系において,medium中への17β-エストラジオール負荷にて増殖が促進され,ホルモン依存性であることが示唆された.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1983-09-01
著者
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