血清CA125値による子宮体癌予後判定の試み
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概要
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1985年から1998年に当院で初回治療を行った子宮体癌378例につき,血清CA125値を用いた子宮体癌の予後判定が可能か否か検討した. 1)健常人のカットオフ値(閉経前35U/ml,閉経後16U/ml)を用いた治療前診断での陽性率は,閉経前37.5%,閉経後64.4%であった. 2)予後不良の推定には,治療前値は閉経前が70U/mlを分別値とすると0.670,閉経後は25U/mlとすると0.505と最も高い診断効率を示した. 3)治療後の値は20U/mlを分別値とすると診断効率0.293と最高値となった.特に治療後値が28U/mlを超える例は全例死亡例であった. 4)骨盤リンパ節転移の予測は,治療前値で閉経前が40U/ml,閉経後は30U/mlの分別値を用いると最も診断効率が高く,術式決定の参考となりうる. 5)転移時には20U/mlを超えて上昇する例が82.6%で,治療前陰性例も68.8%で上昇を示した.予後不良例を抽出し適切な治療を行うために,血清CA125値を用いた予後推定は有用である.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1999-12-01
著者
-
中山 裕樹
神奈川県立がんセンター婦人科
-
加藤 久盛
神奈川県立がんセンター婦人科
-
小野瀬 亮
神奈川県立がんセンター
-
加藤 久盛
神奈川県立がんセンター
-
宮城 悦子
神奈川県立がんセンター婦人科
-
中山 裕樹
神奈川県立がんセンター
-
宮城 悦子
横浜市立大学医学部産婦人科
-
松下 径広
日本医科大学女性診療科
-
松下 径広
神奈川県立がんセンター婦人科
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