臍帯動脈血液ガスからみたfetal asphyxiaと新生児の予後
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概要
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正期, 単胎児を対象として臍帯動脈血液ガスからfetal asphyxiaを診断し, 新生児合併症と神経学的後遺症を検討した.臍帯動脈血pH<7.00かつbase deficit>12mEq/Lを有意の代謝性アシドーシスすなわちferal asphyxiaと定義すると, 対象3, 160例中14例(0.4%)がfetal asphyxiaであった.このうち新生児合併症(新生児死亡, 陽圧換気を必要とした新生児蘇生, NICU入院7日以上, 器械換気の使用, 新生児痙攣)は9例(64%)にみられた.しかし, 脳性麻痺を初めとする神経学的後遺症を残した例はなかった.以上から正期, 単胎児において, 分娩時に強い代謝性アシドーシスを認めた場合, 新生児合併症は増加するが神経学的後遺症との関連は少ないと思われた.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1998-05-01
著者
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前川 岩夫
沼津市立病院
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西川 正能
沼津市立病院産婦人科
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辻井 篤
沼津市立病院 産婦人科
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池田 和則
沼津市立病院産婦人科
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小幡 新太郎
沼津市立病院産婦人科
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前川 岩夫
沼津市立病院産婦人科
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小幡 新太郎
千葉大付属病院
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