新生児と乳幼児の術後 K, Mg 代謝の研究
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概要
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最近の小児外科領域の進歩と共に, 新生児ならびに乳幼児にも大きな手術侵襲が加えられるようになり, 適切な術後管理と共に十分な輸液療法が要求されるようになった。小児外科術後管理の上で留意しなければならないのは, 新生児ならびに乳幼児では成人とはやや異なる術後病態を示し, さらに新生児の病態は乳幼児のそれとも異なるということである。したがって輸液療法においても成人以上に, より注意深い, 適正な輸液療法が, 順調な術後経過を約束する一つの鍵となる。現在輸液療法は, 多電解質液を投与することが推奨されており。術後の利尿が認められた時期の維持輸液についてはほゞ確立された感があるが, 術中や, いわゆる乏尿期を含めての術後早期の輸液については, その量と組成にまだまだ検討されるべき多くの問題が含まれている。多くの電解質の中, KならびにMgは細胞内陽イオンとしてその大部分を占め, しかも蚤白代謝, 糖代謝等に重要な役割をなしている。それらの術後早期投与の問題について諸家の報告もあるが定説はなく, 特にMgについては, 殆んどその報告をみない。著者は新生児と乳幼児について, K, Mgを中心に術後早期投与の問題と, 術後異常喪失について検討したのでその成績を報告する。
- 日本小児外科学会の論文
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