絞毛性腫瘍の移植抗原に関する研究
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概要
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絨毛性腫瘍患者夫婦の組織適合性の検索をABO式血液型とリンパ球抗原について行い, 同種移植腫瘍である絨毛性腫瘍を免疫学的に考察し以下の結果を得た.1)絨毛性腫瘍患者のABO式血液型分布は日本人平均値と比較して有意差はなく, 又夫との組合せにおいても変化を認めなかつた.2)絨毛性腫瘍患者における HL-A 抗体の出現頻度は絨腫および奇胎に比較して破奇で高率に抗体を認めた、これらの内には未感作の初回妊娠が奇胎の症例が2名含まれていた。3)絨毛性腫瘍患者の HL-A の分率は, 破奇では HL-A11, 12 が少なく, 絨腫では HL-A10, 11 が多く, HL-A 5 が少ない傾向を示した.又患者夫婦間のHL-A不適合は, 繊腫において HL-A9, 10, W5 不適合が多いことが観察された.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1975-12-01
著者
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