新しい卵巣機能診断法Endometriogramと基礎体温高温和面積指数に関する研究
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概要
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子宮体内膜の日付け診断の優れた診断的価値については,既に欧米および本邦の追試により確立されているにもかかわらず,本法が臨床検査法として余り普及していないのは,鏡検所見から日付けを診断する過程が困難なためである.最近五十嵐が考案したEndometriogram(EMG)を用いて532例の子宮体内膜について日付け診断を行ない次のような結論を得た.1.EMGを用いると鏡検所見から自働的,かつ客観的に日付け診断,月経前内膜不全指数,排卵後内膜不全指数,腺間質相異指数を算出出来る.2.内膜試験掻爬は次回排卵および月経に有意の変動を与えない.3.子宮体内膜の組織像は部位により有意の変動を示さず,従つていわゆる一かき掻爬で日付け診断が可能である.4.BBT高温相面積指数と上記内膜不全指数とを併用することにより,黄体機能不全症,子宮内膜不全症,体温異常症の3者を鑑別出来る.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1969-12-01