妊娠中毒症脈波の重症度分類 : 加圧脈波による研究
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概要
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29例の妊娠中毒症患者について79回の指先容積脈波(PTG)を記録し,弛期圧による加圧脈波で細動脈の血管壁性状を検討して脈波重症度を4分類した. 最重症度型は(IV)グループ9例であり,これは縮期上昇時間補正値(UTc) ≧0.20secであり,UTcと駆血時間補正値(ETc)の減少値,脈波伝達時間(Tp)の増加値が他の3つのグループに比し有意に低値であつた.切痕指数(DI),弾性指数(EI),抵抗指数(RI)についても増減値は最低であつた. また加圧脈波の基礎的条件や方法についても考慮し,特にET短縮について新理論を述べた. 更に(IV)グループの脈波の上記6パラメータ平均値±1S.Dを器質的な細動脈硬化を有すると思われる平均年齢64.6歳の高年者脈波13例のパラメータ平均値±1S.Dと比較したところ,この両グループの加圧前パラメータ値は極めて近似で有意の差がなく,弛期圧による加圧脈波もUTc, Tpを除き有意の差はなかつた.しかし心力係数(FI)により両グループを区別することは可能であつた.
- 1977-08-01
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