子宮頚癌とその前駆病変にたいする単純ヘルペスウイルスの関与への免疫組織学的研究
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概要
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概要 Herpes Simplex vlrus 2型(以下HSV、2型と略す)が、cervical cancerの病因の一つとして注目されている。cervlcal intraepithelial neoplasia の組織材料をHSV-2型抗体を用いて、Peroxidase-antlperoxldase法にて染色し、組織内のHSV抗原の局在について検討した。 (1)control群の陽性率は10 3%、mild dysplasia群10 7%、moderate dysplasia群17 5%、severedysplasia群25 5%、carcinoma m slte (以下CISと略す)群313%、cervlcal cancer群41。4%であつた。cervlcal cancer群の陽性率は、control、mlld dysplasla、 moderate dysplasia、 およびsevere dysplasia群に対して有意差を認めた(p<0 01)。CIS群の陽性率は、control、およびmlld dysplasla 群に対して有意差を認めた(p<0 05、 p<0 01)。severe dysplasla群の陽性率は、controlおよびmlld dysplasia群に対して有意差を認めた(p<0 05、p<0 01) (2)40歳台のcervical cancer群の陽性率は、controlおよびmlld dysplasia群に対して有意(p<0 01)に高率であり、moderate dysplasiaおよびsevere dysplasla群に対しても有意差を認めた(p<0 05)。 50歳台のcervical cancer群の陽性率は、control、moderate dysplasla群およびmild dysplasla群に対し有意差(p<0 05、p<0 01)を認めた。30歳台の陽性率は50歳台より有意に高値を示した(p<0 05)。
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1986-11-01
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