婦人科担癌患者および妊婦血清の細胞性免疫応答に及ぼす影響
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概要
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未治療婦人科悪性腫瘍患者および妊娠 5週〜13週, 妊娠 14週〜27週, 妊娠 28週〜40週の正常妊婦おのおの20名ずつの56℃30分の非働化プール血清 (以下癌, 妊娠初期, 中期, 後期血清と略) を用い, PHAおよびMLRによるリンパ球幼若化反応, NK細胞活性, キラー細胞誘導に及ぼす影響について検討した. 1. 癌血清および妊娠後期血清は, PHAおよびMLRによるリンパ球幼若化反応を有意に抑制し, 両状態において非特異的免疫抑制因子の存在が示されたが, この抑制因子の作用は, effector cellの膜面に対する coatingやmaskingなどによるものと考えられ, さらに本因子は, リンパ球の増殖相には働くことが示された. 2. 正常人単核球の癌血清前処理により, NK細胞活性は抑制されたが, 妊婦血清ではこのような現象は認められなかつた. 3. アロ抗原により誘導されるキラー細胞の誘導過程において, 癌血清および妊娠後期血清は抑制的に働いた.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1988-11-01
著者
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