TA 4抗体を利用したFlow Cytometryによる子宮頚部扁平上皮癌のスクリーニング
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概要
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子宮頚部扁平上皮癌抗原TA-4の抗血清を用いた螢光抗体間接法にて子宮頚部擦過細胞を螢光染色し,FlowCytometryにかけて非担癌患者と子宮頚部扁平上皮癌患者の識別を試みた.FlowCytometryにおける細胞のTA-4ヒストグラムは3群に大別された.即ち,(1)最低螢光量部位にピークをもち以後急激に減少する双曲線類似パターン(I型),(2)中等量の螢光を有する細胞群のピークのみを示すパターン(II型),(3)最低螢光量と中等度螢光量の2カ所に細胞群のピークを示す2峰性パターン(III型)である.非担癌婦人35例中30例(85.7%)がI型パターンを示し,扁平上皮癌患者23例中20例(87.0%)がH型又はIII型パターンを示した.本法の臨床応用に際してはfalsenegativeの減少などたお検討すべき点も多いが,本法は手技も簡単た上に短時間に多数検体の連続測定が可能であり,細胞診の自動化など癌のスクリーニング法として将来有効な手段とたる可能性が示された.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1984-04-01
著者
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