正常妊婦および妊娠中毒症患者の血清過酸化脂質にかんする研究
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概要
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1. 非妊婦22例,妊娠前期(1〜12週)24例,中期(13〜26週)39例,後期(27〜40週)58例,妊娠中毒症(27〜40週)30例について血清過酸化脂質を八木,西垣,大浜法に従つて測定したところ,妊娠中期,後期では非妊婦にくらべ,また妊娠中毒症では妊娠後期にくらべて有意の過酸化脂質の増量をみとめた.さらに分娩時〓帯血では妊娠中毒症は正常にくらべて高値を示した. 2. 血清脂質をクロロホルム,メタノール溶液で抽出して測定した総TBA値は上記の値と平行関係にあつた. 3. 薄層クロマトグラフィーによる脂質の分析でTBA反応を呈するのはコレステロールエステル,トリグリセライド,リン脂質の画分で,妊娠の経過,さらに妊娠中毒症で顕著な上昇を示すのはトリグリセライドであり,脂質当りに換算しても上昇傾向がみとめられた. 4. ガスクロマトグラフィーによる脂酸構成の分析では,特に妊娠後期および妊娠中毒症でパルミチン酸,リノール酸比が上昇し,リノール酸,オレイン酸比は著変を示さなかつた.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1976-04-01
著者
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