Calphobindinsによるphospholipase A_2及びphospholipase C阻止活性に関する研究
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概要
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胎盤から分離精製した3種類のCa^<2+>リン脂質結合蛋白CPB I, CPB II及びCPB IIIのPLA_2並びにPLC阻止活性について検討し, 以下の結果を得た. (1) CPB I, CPB II及びCPB IIIは, いずれもCa^<2+>存在下に同族蛋白であるlipocortinよりも強いPLA_2及びPLC阻止活性を有し, その活性は濃度依存性であった. (2) PLA_2及びPLCに対する阻止活性は基質濃度の上昇により低下し, 高基質濃度下ではほぼ消失した. (3) その作用機序は, CPBsがCa^<2+>存在下にリン脂質と結合することにより, PLA_2及びPLCの基質であるリン脂質の利用障害をきたして発現する, 二次的な阻害と推察された. (4) CPBsは, PLA_2並びにPLC活性を間接的に制御することによつて, 子宮収縮抑制機構に関与している可能性が示唆された.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1992-07-01
著者
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