超弦理論はブラックホールの謎を解けるか?
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ブラックホールの半古典的な法則と熱力学の法則の間には, 密接な対応がある. たとえば, ブラックホールはエントロピーのように振舞う量を持つ. この関係が偶然ではないならば, この「エントロピー」は微視的状態の縮退度として導出できるはずである. 最近, D-braneと呼ばれる非摂動的物体(ソリトン)を使うことにより, 弦理論でこのエントロピーの微視的な解釈に成功した. エントロピーを数係数まで正しく微視的に導出できたのは, 史上初めてである. 特に, この結果はブラックホールに対しても, 通常の量子力学の法則が成り立っていることを示唆している.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 1999-03-05
著者
関連論文
- 超弦理論がつなぐブラックホールと流体力学
- 線形応答理論で学ぶAdS/CFT双対性
- 超弦理論がつなぐブラックホールと流体力学
- 線形応答理論で学ぶAdS/CFT双対性
- 若手研究者の夢と現実
- ゲージ重力対応と強い相互作用 (ゲージ重力対応--超弦理論が切り開く現代物理の新地平)
- 超弦理論とクォーク・グルーオン・プラズマの「予期せぬつながり」(最近の研究から)
- ブラックホールとクォーク・グルーオン・プラズマ (特集 重力は語る--時空,弦,量子,宇宙との対話)
- 21pSA-5 超弦理論とQGPに接点はあるのか(21pSA 実験核物理領域,理論核物理領域合同シンポジウム:RHICで観測された強相関クォーク・グルオンプラズマ,実験核物理領域)
- AdS/CFTからみたゲージ理論プラズマ
- 理論でどこまで核心にせまるか? ブラックホールの謎に迫りつつある超弦理論
- 超弦理論はブラックホールの謎を解けるか?
- ブラックホールはもっとも完全流体に近い?(宇宙における新しい流体力学-ブラックホールとSASI-)
- ブラックホールはもっとも完全流体に近い?