励起子緩和現象の新しい局面 : 非線形格子緩和過程
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概要
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絶縁体中に光で生成した励起子は, 結晶格子(フォノン)との相互作用による様々な緩和過程を辿る. この問題は, 光物性での中心テーマとして従来から様々な角度で研究されてきた. これらの研究では, 励起子は緩和の最終段階まで個別励起としての特性を保ったままでいるとされてきた. これに対して, 最近, 強い電子格子相互作用をもった低次元物質に於て, 励起子が緩和過程の途中で集団的励起状態の中に紛れ込み, 最終的には励起子の数が自己増殖的に増えた結果となる状況が, 理論的, 実験的に明らかにさえつつある. ここでは, この励起子緩和の新局面について解説する.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 1992-06-05
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