確率場の理論 : 特にホワイトノイズの超汎関数について
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概要
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1826年から27年にかけての顕微鏡観察によって植物学者R. ブラウンは水中におかれた花粉の微粒子が自ら行う活発な不規則運動を確認した. これがいわゆるブラウン運動である(第1図). それが, 今日見られるように, 数学の基本的な概念を与え, 物理学における多くのモデルを提供し, さらには自然界の"ゆらぎ"を記述したりして, 重要な研究対象となろうとは当時の誰が想像しえたであろうか. ホワイトノイズは, このブラウン運動と表裏一体をなすもので, 実際にはブラウン運動の時間微分をとることによって得られる. 我々はこのようなホワイトノイズの汎関数の数学的取扱いと物理学への応用を考えていきたい. この場合, 決定論的なときとは違って各時刻に一つの確率変数が対応するので, 上記汎関数の取扱いは無限次元空間上の解析学になるが, それだけに豊富な構造を内蔵するものであり, また広い応用をもつことが明らかにされるであろう.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 1979-07-05
著者
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