地震現象と浸透理論
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概要
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地震という自然現象には妙な性質があって, 起りぐせがついて大地震が頻々と起るかと思うと, 静穏期にはまるで起らない. たとえばこの頃の東京は気味が悪いくらい静かである. しかし, 安心はできない. 静穏期から活動期への移行は大変臨界的なように見える. そのありさまは, おし寄せる応力の作用で地震の舞台の構造がしだいに変り, あるとき突然, 役者が無限のかなたへ拡散できる条件がととのう様子を想起させる. 本稿では, 地震現象と浸透モデルのむすびつきについて考える.
- 1979-06-05