生物レオロジーの諸問題
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概要
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生物レオロジー (biorheology) は生物体を構成する種々の物質の変形や流動的性質を調べ, それと生物機能との関連を明らかにする科学の一分野である. 海外では1960年ころから急速に発展し始め, 1960年には国際雑誌 BIORHEOLOGYが創刊, 1966年には国際生物レオロジー学会が創立され, 同年第1回の国際会議が開かれた. 生物レオロジーで現在最も多くかつ深く研究され、いるのは血液・血管のレオロジーであり, 血液循環に関する臨床医学・基礎医学と極めて密接な関係にあって, その新しい発展への重要な基礎的一環をなしている. 生物レオロジーは物理のほか, 化学・工学とも関係が深い. 本稿は去る4月6日の年会総合講演を加筆なしに再現したものであるが, 使用した多数のスライドは紙面の都合で割愛した. 話題は血液・血管に重点をおいた.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 1976-11-05