微粒子の横ばい運動 : 低レイノルズ流体力学の一側面
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概要
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サスペンションやエマルジョンが管の中を流れるとき, 浮遊粒子は管軸に平行に流されるものと考えられがちである. しかし, 多くの場合, 粒子はゆるやかではあるが流線を横切って軸に直角方向に移動する. この横移動の結果, 管の中では粒子の濃度分布は不均一になり, 種種の異常現象の原因となる. これは粒子にいわゆる揚力が働くためで, 揚力の成因として(a)粒子と流れ, (b)粒子と粒子, (c)粒子と壁の3種類の流体力学的相互作用が考えられよう. 現在のところ, このおのおのについてほとんど理解されていないといってよい. この解説では, とくに(a)の粒子と流れの相互作用を中心として述べる.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 1972-02-05
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