三,四個の核子からなる原子核
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
現実的 (realistic) 核力を用いて原子核の実際の姿をとらえようという研究は, 3核子系から4核子系へとすすんできた. このことを可能にした方法は, 核子が核内で多重散乱を行っているという描像に基いた新変分法 (ATMS法) である. 核子3,4個からなる原子核では, 運動エネルギーとポテンシャル・エネルギーは 9割程度も打ち消し合い, 残りが結合エネルギーとなっている. 非中心力であるテンソル力の効果が非常に大きいことも明らかにされてきている. 3体核力は, 4核子系の結合エネルギの 1/3程度をになっていそうである. 2体核力と3体核力のもとで, 4核子系の全体 (基底・励起状態) をとらえきる可能性がでてきている.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 1976-10-05
著者
関連論文
- 新しい高密度核凝集力 : K^^-中間子の共有結合がつくる超強核力の世界(話題)
- 29pWD-9 Dominance of Λ^*p sticking for the formation of dense K^^- nuclear clusters ppK^- in NN collisions
- (K^-,π^-)反応による陽子過剰K中間子核の生成(基研2001年度後期研究会「ストレンジネス核物理最前線」,研究会報告)
- 三,四個の核子からなる原子核