強(反強)誘電性の起源と散乱実験
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概要
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強誘電性, または反強誘電性の発現機構を微視的な原子間相互作用の性質から説明しようとする最近の研究を, なるべく統一的に整理することを試みた. 分極のゆらぎの起源を, イオンの調和的な振動による場合, 形式的に量子化されたスピンのように取り扱える場合にわけ, それぞれの場合について一般化された帯電率を原子間相互作用に結びつける表式をexplicitに与えた. 一方, 実験的に得られる各種の波動の誘電体による散乱断面積と一般化された帯電率の関係を整理し, 最近発展して来た中性子線, レーザー光, X線の散乱実験の結果を用いて, 結局, 強 (反強) 誘電性の発現機構が, 微視的な相互作用と関連づげて現在どこまで理解されてきたかについて報告した.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 1970-05-05
著者
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