宇宙論的プラズマと構造形成
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概要
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宇宙論的プラズマが自発的に構造を作れるのかどうかを検討してみよう.ビッグバング以降10^<13>秒までの宇宙プラズマは熱平衡(近傍)にあったと考えられる.熱平衡プラズマでも衝突の少ない限り零振動数に近い所に磁場の揺動の強い山が出来る事が,揺動散逸定理を使い示す事ができる.更に古い(10^<-4>-10^<-2>秒後)電子と中性微子の相互作用するようなプラズマでは磁場揺動は一層強く,又電子と中性微子は相分離する傾向にある.これらの影響が後のプラズマ中の諸過程で空間的に大規模に成長する進化過程を検討する.電子・陽子「再結合」(10^<13>秒)以降この磁場のもたらす銀河団間の物質や,宇宙X線背景輻射へ与えた帰結を考察する.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 1994-11-05