直立姿勢の研究 : 姿勢制御時間に関して
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概要
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健康人の直立姿勢制御に開与する反射機構を明らかにする目的で,生体に移動刺激を与えて姿勢の破続をもたらし,そのさいの神経一筋系の活動様式を,おもに筋電図学的にしらべ,次の結果を得た。1. 移動刺激の開始とほぽ同時に,まず足関節の伸展がおこり,その伸展の経過中に前〓骨筋の活動が認められた。また,これは台の移動中に認められた。2. 関節角度の変化は,足関節が台の移動とほぽ同時に認められ,ヒザ関節がそれより約40msecの遅れで変化し,腰,頚関節などについても,時間的な差異が認められた。3. 身体各部位からの筋活動潜時は,移動刺激開始後,約70〜90msecの潜時のものが多く認められた。4. 関節各部位の角度変化に,時間的な差異が著しいにもかかわらず,これらの関節に深い関係を持つ諸筋が,同時的に活動を示したことは,姿勢保持の破綻を制御する生体の反射的機序として,連動神経系の「同時的結合」のあらわれではないかと解釈された。5. 筋放電の同時的活動に着目して,その原発刺激部泣について論及した。
- 日本体力医学会の論文
- 1975-12-01
著者
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