体育における主体的人間形成の構造 (試論)
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概要
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小論は, 主体的人間形成に関する構造を説明したものである. 体育は人間形成をめざす教育活動であるが, この定義でははなはだ抽象的である. そこで私は<主体性の問題>に重点をおいた人間形成を提唱したい. 本研究では, その構造を論証してみたい. 主体性の問題は, 現代人の強い関心事である. もとより体育がこの問題に無関心ではありえない. 私はその理由をあげて, この問題が体育学の研究対象であることを明らかにしたい. そのために, 体育活動のどこにその根拠があるかを考えた. 第1に, 主体性の概念を分析する過程において, 第2には体育の目的や性格の中にそれを考えた. 体育における主体的人間形成の構造を明らかにするに当って, 特に, 哲学で問題としている人間存在のヒュポケイメノンを体育的視点から分析し, 他方, 体育運動の具体的な場面を<モデル構成>することにより, そこにその構造をつきとめようとした. 以上の考察を通じて, 体育活動が主体的人間形成に必要な構造を備えていることを5点に要約した.
- 社団法人日本体育学会の論文
- 1973-01-25
著者
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