児童画の集団製作に関する研究 : 協同性の発達と集団雰囲気との関係
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概要
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教育実践場面及び実験的に設定された場面で, 数名ずつの児童による小集団の集団画協同製作過程の観察と作品形体との関連についての現象的観察から, 次のような見当づけが得られた。このような観察じっけんの範囲では, (1)協同性が発達・学習的にその形成期に入るのは, 小学1年生の終りから小学2年生の前半にかけてであると思える。(2)そして, それの略々完成させるのが小学2年の後期に入ってからだと考えられる。-ギャング・エイジがこれに続く-。(3)しかも.この小学1年の終りから小学2年の前半(10〜11月頃まで)にかけては, 可成り長いいわば協同性の不安定な形成期であり, この時期においては, 未だすいそくの程度を出ないが, 集団雰囲気と作品の形態(類似)との間に可成り明瞭な一義的な対応が見られ, 集団雰囲気の変容による作品形体の変容がみられるのであろうことが見当づけられた。(4)しかし, 集団雰囲気と作品形体との間のこのような対応関係は, 小学2年の後半に入ってからの, いわば協同性の安定した完成期にはいってからは, 殆どみることが出来ない。
- 日本教育心理学会の論文
- 1956-03-25
著者
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