幼児・児童における生命概念の発達そのI : 生命認識の手がかりとその変化
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概要
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生命概念の発達を研究するため,今回は「生命認識の手がかりとその変化」について,5才から11才までの154名を対象に調査した。生命の客観的規準系を定立し,4つの生物と6つの無生物,およびウサギ・キク(実物と人造物の対比)において,子どもが生命有無の判断に用いた手がかりを,この規準系との照合において検討した。主な結果はつぎのとおりである。1)子どもが生命を認識する手がかりは,Piagetがいう「運動」以外にもっと幅広く,そのうら5〜7才児では運動,食物・水の摂取,形態的特徴が選択率上,上位3つの手がかりである。9才以後は運動,.食物・水の摂取,発生・成長となり,生命の本質的理解が年齢とともに深まることが,手がかりの量的増大,質的変化となってあらわれる。
- 日本教育心理学会の論文
- 1974-03-31
著者
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