精神生活の了解について : 特にその客体の問題
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概要
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人間の精神生活はどんな点から「わかる」ようにすべきか。精神生活は自然科学的因果の説明だけによってもわからない。また目的や規範だけでも完全にはわからない。精神生活は, 人間に対して束縛的に影響する事実的条件と人間が自由意思によって選択する目的的条件の両方からつかまれる必要がある。意見とか行為とか技術とかいうものもこの事実的条件(Xということにしよう)と目的的条件(Z)の両方を合理的に繋ぐ結果(Y)としてつかまれるのである。つまり人の行為をわかるということ(了解)もこの両者XとZとの関係が明らかになるということにほかならない。
- 日本教育心理学会の論文
- 1953-05-05