中小企業経営者層の形成に関する実証的研究(一般研究 I・3部会 産業と教育)
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概要
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既存の経営者に関する研究の中では、学校教育が経営者の育成と開発に果たした役割について必ずといってよいほど言及されている。ただしそこでは、社会の指導的役割を担う大企業経営者層が主たる対象とされ、中小企業の経営者層が研究対象とされることは少なかった。本研究では、今日の日本において依然として重要な役割を演じ続けている中小商工業の経営者層をとりあげ、その社会的性格を調べると共に、経営者の先行研究に基いて経営者層の形成過程を世襲、創業、昇進の3つの類型でとらえ、それぞれの類型における学歴の役割について考察する。出身と学歴が異なれば、中小企業経営者層は異なった形成過程をたどるということがここで検証される仮設である。この仮説を検証するために、昭和50年から53年にかけて、石川県と大阪府の中小企業経営者層を対象に質問紙調査を行なった。
- 日本教育社会学会の論文
- 1979-09-21