コミュニティ・ネットワーク研究のパースペクティブ : ICTによる地域社会の具体的な問題解決に向けて
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ユーザーインターフェースの飛躍的な向上, ICT関連機器およびブロードバンド回線の低廉化と普及により, 地域情報化の焦点は, 「ネットワークを含めたハードウェア環境の整備」から「具体的な地域社会において, 住民達が直面している個々の問題の解決に, ICTを活用すること」へと移行してきた。しかしながら, ICTを活用した理想的なバーチャルコミュニティのイメージと, 問題解決を通した地域社会の活性化の先行事例から, 様々なものを学び取り, 様々な地域における問題解決や地域社会の再生に活かしていくことを可能とするような理論枠組みそして方法論は, いまだ十分ではない。本稿ではまず, ICTによる協働を通した地域社会の具体的な問題解決を, 特にコミュニティ・ネットワーク・ソリューションと定義し, 様々な事例の分析および応用を行う際に有益な理論枠組みとして, コミュニテイネットワークの類型モデルを構築する。次に, いくつかの事例について試験的な分析を行い, その結果について検討する。そして最後に, 本論での考察を踏まえた上で, コミュニティ・ネットワーク研究の今後の方向性についての提言を行うことにしたい。
- 日本社会情報学会の論文
- 2005-03-31
著者
関連論文
- 大都市の構造変動に起因する町内会・町内社会の変化に関する研究-新宿区・墨田区町内会・自治会等地域集団現況調査(1994)より-
- コミュニティ・ネットワーク研究のパースペクティブ : ICTによる地域社会の具体的な問題解決に向けて
- IT時代に求められる新しいタイプの教養のあり方について--文理融合型の統計学教育の提言
- 高等教育におけるマルチメディア環境活用の可能性について : 江戸川大学における4年間の実践から
- 地域社会の実相把握の試み--伝統消費型都市における地域社会構造の分析