スウェーデン方式の概要と問題点(<特集>年金のオペレーションズ・リサーチ)
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概要
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公的年金(特に老齢給付)を老後の所得喪失リスクに対する保障機能と位置付け, その財政的な運営のあり方を, スウェーデンの1998年公的年金改革を参考に考察する.スウェーデンの公的年金は, NDCおよびFDCという二つのタイプの確定拠出制度, および最低保証制度に改革された.NDC制度の財政規律として導入された自動均衡機能は, 賦課方式下の運営基準としては理にかなったものである.日本がこのような制度運営を参考にする際には, 両国の違いを踏まえることとともに, 老後の所得保障を私的分野を含むリスク分散の観点から捉えることも, 重要な論点となろう.
- 2005-10-01