診療所勤務のリハビリテーション科専門医にできること・できないこと(<ワークショップ>接点における専門性の発揮 : リハビリテーション専門施設外での専門医の仕事)(第41回日本リハビリテーション医学会学術集会)
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概要
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私は, 2003年4月よりリハビリテーション(以下, リハ)医として勤めていた福岡の救急総合病院(600床)を辞め, 広島県福山市にある19床の有床診療所に勤務することとなった. 赴任当初の状況は, 19床の入院施設と外来透析15床で, リハと関連するものは, 通所リハ(定員15名)と居宅支援事業所(ケアマネジャー1名)であった. 当然, 職員は誰もリハの定義も知らなければ内容もわからない状況で, 通所リハも託老所の状態だった. 総合救急病院では, 急性期, 回復期などの治療的活動を中心に維持期, 終末期リハに加え福祉的な活動や啓蒙活動なども積極的に行ってきたが, スタッフはもちろんチームそのものも存在しない診療所単位では総合的なリハを行うことは不可能なことであり, 一時はリハと縁を切らざるを得ないと考えた. しかし, 福山に赴任して障害を持った患者さんを診療し, 種々の大きなバリアを見るたびにリハ医としていろいろ提言しないと落ち着かなくなった. リハに対する地域での理解度は低く地域リハに大きな問題点があることに気付かされた. 地域リハとしてハード面とソフト面で充足と不足を考えてみると, ハード面では福祉関係の施設, 救急施設は十分とはいえないが存在しており, 回復期リハ施設, 医療による維持, 終末期リハ施設, 介護保険での維持期リハ, 環境整備, 予防的活動, 障害者の雇用など多くのものが不足はしているものの全くない訳ではなく, 全国の平均的なレベルだった.
- 社団法人日本リハビリテーション医学会の論文
- 2005-02-18
著者
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