市民参加型インターネット新聞の社会的認知過程 : 韓国のohmynews.comを事例にして
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概要
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本稿では, オーマイニュースを事例として取り上げ, 市民参加型インターネット新聞という新たなジャンルのニュースメディアが社会にどう認められ定着するのかを中心に考察した。特に, オーマイニュースの社会的認知過程におけるもっとも重要なファクターとして, 既存の新聞メディアとの相互作用に着目し, 次のような分析結果を得た。まず, オーマイニュースと既存の新聞メディアとの持続的参照関係によって, 同社の認知度が上昇した側面が観察された。そのような参照関係を概ね3つのパターンに分けて考察した結果, 韓国のマスメディア内部におけるいわゆる保守と進歩の対立構図の延長線上にオーマイニュースを位置付けることができた。また, オーマイニュースの認知度上昇に伴って日刊紙の同社に対する取り上げ方を「認知付与」という観点から分析した結果, 各社のオーマイニュースに対する記事参照度数と認知ポイントは共に上昇しており, 全体的にはオーマイニュースの認知付与に積極性がみられた。以上のような参照関係によって, オーマイニュースは, 新生メディアにしては短期間に社会的認知度上昇効果が得られたと指摘できる。
- 2004-09-30
著者
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