FQテストによる頸髄損傷患者の手機能評価 : 手機能再建手術の評価について
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概要
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当センターに入院した頸髄損傷完全麻痺患者35例67手に対しFQテストを施行し, 麻痺レベルとFQとの関係を調べるとともに, 上肢機能再建手術による改善を評価した.最低機能髄節が下がり有効な筋が増えるに従ってFQは高値を示し, さらに同じ麻痺レベルでも高齢者は低値を示す傾向を認めた.手機能再建手術によってFQは平均で約14点の改善が得られた.ADLがやっと自立可能と考えられるFQのレベル(20〜30点)はZancolliの2-B:II, 2-B:IIIに相当していたが, 手機能再建手術によって1-Bから2-B:Iの症例もこのレベルに到達していた.総合的な手機能の評価法としてFQテストは有用であったが, 評点と因子得点率を詳細に分析するにあたっては注意を要した.
- 1996-07-18
著者
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清野 良文
長野県身体障害者リハビリテーションセンター医務部
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橋爪 長三
新生病院整形外科
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清野 良文
長野県身体障害者リハビリテーションセンター整形外科
-
橋爪 長三
長野県身体障害者リハセンター
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赤津 昇
長野県身体障害者リハビリテーションセンター
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