都市情報システムの動向とその課題
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概要
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都市情報システムは、現代都市の課題解決策として、また、都市の新しいニ一ズヘの対応策として構築されつつある。それは都市基盤整備と都市活動との調整を果たすため、また、都市空間の秩序維持のため、また、都市施設と市民生活のよりよい結合を図るため、更に、市民への情報提供などの機能を果たすために、構築されている。この都市情報システムの構築にあたっては、研究すべき課題が多い。このため、具体的事例として工業用水道の自動遠隔検針システムと福祉情報サービスシステムについて、背景、システム概要、課題等を考察し、その上にたって、都市情報システム一般の課題について述べる。まず、適用分野の検討がある。情報システムによる対応が効果的な政策課題の選択、情報システムのあり方とサービスの範囲、システム構築のアプローチの検討である。また、適用技術の検討が必要である。情報通信基盤整備の動向、端末機の開発動向、ネットワーク技術の動向などの把握が求められる。更に、運用管理の検討が必要である。運営主体と関係部門の役割分担、経済性と経費負担のあり方、セキュリティ、プライバシーの保護対策などがある。これらの検討は、都市情報システムの構築が新しい政策であるだけに、都市における情報政策の確立を図りつつ推進する必要がある。
- 1988-09-20