援助実施機関の組織文化と「住民参加」 : タンザニア・マラリア対策プロジェクトの事例(<特集>内側から見た開発援助 : 開発実施者の視点をさぐる)
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概要
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近年, 国際的な開発援助において, 人間中心型あるいは社会に視点を据えた開発へと重点が移行している。しかし, 同じ理想や目的を掲げていても, どの援助機関が支援しているかによってプロジェクトの性格や結果が違う。これは援助機関の組織文化というものがプロジェクトの性格を決定する大きな要因になっているのではないかと考える。本研究では, まず日本の援助機関の一つであるJICAの組織文化がいかなるものかを分析する。次に「住民参加型マラリア対策プログラム」をケーススタディーとして取り上げ, JICAの実施するプロジェクトにJICAの組織文化がいかに体現されているかを検証する一方, それが「住民参加」の本質とどう関わるのかを考察する。
- 日本文化人類学会の論文
- 1999-12-30