ウコンユリ(Lilium nepalense D.D0N)の核型(予報)
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概要
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カトマンズ郊外,プルチョキ山(標高2650m)の急傾斜草原にて採集したウコンユリ(Lilium nepalense)について,染色体核型の確認を行った.本種の核型報告は従来なされておらず,今回の新知見は系統関係の把握に有用と思われる.ウコンユリの体細胞染色体は2n=24であり,核型式は2n=24=4V+2v+18J,あるいは2n=24=2M_st+2M+2m+2ST_st+4ST+12Tとして示せた.長腕の中央部分,あるいは短腕の中央部分に二次狭窄のある染色体はユリ属内では特徴的であり,いずれの染色体をも含んだ核型を示すユリは比較的少数に限られている.その点から見てウコンユリの核型は,Lilium callosum, L. concolor, L. pumilum,などのグループのそれに近似し,C0MBER(1949)の分類による系統関係によく適合していた.
- 日本育種学会の論文
- 1990-06-01