中国語図書における漢字表記されたチベット人名 : 目録作成上の問題として
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概要
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図書目録における標目の問題として、漢字表記されたチベット人名の扱い方について検討した。はじめに中国語図書におけるチベット人名漢字表記について現状を分析し、チベット語の漢字転写は音訳であり、漢字からはチベット文字が復元できないことを指摘した。次にチベット語がローマ字転写される際の問題点を考察し、音訳より字訳の方がよいこと、チベット文字のローマ字転写(字訳)には、主にワイリー方式とLC方式があり、前者の方が普及していること等を指摘し得た。また、日本の図書館におけるチベット人名標目を考察し、その結果、学術情報センターの目録データに拠るものの、チベット人名の実態を考慮しない事例を見いだした。以上より、チベット語のローマ字転写は字訳に拠るべきで、学術情報センターの目録データにおいても、この点が考慮されるべきであること、転写が不可能な場合は、漢字形十ピンインで表記すること、これらの処理を可能にする適切な典拠ファイルの構築が必要なことを提示した。
- 日本図書館情報学会の論文
- 1999-07-30
著者
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