近代国家と納入制度 : 国際機関による調整の意義
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概要
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この論文では, 出版物の法定納入制度と近代国家との関係を国際社会の歴史の中で考察した。そこにおいては, 次のことを重視して検討した。(a) 法定納入制度分析の方法論, (b) 世界の法定納入法の歴史, (c) 電子出版物に関する現在の問題, (d) 日本その他の国での納入制度についての展望である。この結果, 以下の点を明らかにした。(1) 近代の書誌作成の方法は, 国際機関主体から各国の独自性を認める方向に推移した。(2) この推移は, 著作権保護, 出版物交換, 納入制度などにおいても相互に連関する形で認められる。(3) 現在では, 納入制度は国境を越えた思想と知織の自由な交換を目的としているといえる。
- 日本図書館情報学会の論文
- 1997-12-30
著者
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