わが国の公共図書館の都道府県域総合目録ネットワークに関する考察 : 目録データ処理方式を中心に
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概要
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わが国の公共図書館の都道府県域総合目録ネットワークは, 参加館の関与や負担をあまり求めないゆるやかに結びついたネットワーク構造である。その点で, 学術情報センター等の書誌ユーティリティが構築する総合目録ネットワークと対照的である。その理由は, 公共図書館の目録データの大半が, 民間MARCの直接購入によってまかなわれ, 総合日録ネットワークに依存しないためである。このため, 1990年代に構築されている都道府県域総合目録ネットワークの目的は, 相互貸借が中心となっている。これらの総合目録ネットワークにおける目録データ処理方式の主流は, 参加館がバッチ処理で抽出した所蔵データをセンターに送付する方式へと移行しつつある。総合目録ネットワークの今後の課題として, (1)目録規則の調整, (2)予算の確保, (3)民間MARCの著作権問題の検討の3点がある。
- 日本図書館情報学会の論文
- 1999-03-30