自然低温遭遇期間がデルフィニウムの実生苗および収穫後の側芽の抽だいならびに開花に及ぼす影響
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概要
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エラータム系デルフィニウムのロゼット打破に必要な低温遭遇量を知るため, 最初に, 無加温で栽培した苗を順次加温することにより, 秋∿冬季の自然低温遭遇によってロゼットが打破される時期を調べた.次いで, 2番花および3番花となるシュート基部の側芽についても, 同様の方法でその伸長に必要な低温遭遇量を検討した.秋∿冬季にロゼット化した'ブルースプリングス'の苗は, 自然日長下で, 12月15日まで自然低温に遭遇させるとほぼロゼットが打破された.ロゼットが打破されるために必要な低温遭遇期間は, 最低夜温が7℃程度の自然低温で30日間であったが, 加温後の長日処理は必要な低温遭遇期間を10日間程度短縮させた.2番花となる1番花のシュート基部の側芽は, 1番花の採花直後には休眠あるいはロゼット化しており, 最低夜温5℃程度の自然低温に30日間遭遇させると, ほぼ確実に伸長させることができた.伸長した1番花のシュート基部の側芽は, 最低夜温を10℃に加温すると, 加温開始から70∿74日後に株当たり平均2.1本が開花した.3番花となる2番花のシュート基部の側芽は, 2番花が4月上旬に開花した後, ロゼット化することなく抽だいし, 約2か月後に開花した.
- 園芸学会の論文
- 2002-09-15
著者
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