日本産ツツジ亜属ヤマツツジ節の葉の背軸側表皮面の形態的特性
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概要
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クルメツツジ品種群に対するリュウキュウツツジの関与性を明らかにするための指標形質を得るため, 日本に分布するツツジ亜属ヤマツツジ節16種の葉の背軸側表皮面の形態を観察した.葉の表皮面のプレパラートはSuzuki's Universal Micro-Printing法で作成し, 観察はノマルスキー微分干渉装置を備えた光学顕微鏡を用いた.ヤマツツジ節には表皮細胞の形状, 表皮のクチクラの形態的特性, 気孔の特徴および毛状突起の有無について節内変異が存在した.これらの表皮の形態的特性に基づき供試した16種を8群に類別した.毛状突起はモチツツジとキシツツジに特異的にみられ, 指標形質として適した.気孔の数と大きさは, 種間および種群間で値の重複する部分があり, 指標形質として不適であった.本調査の結果から, 葉の背軸側表皮面の形態を観察することにより, リュウキュウツツジの原種とされるモチツツジおよびキシツツジは, 一般にクルメツツジ品種群の原種とされるヤマツツジ, ミヤマキリシマおよびサタツツジと明確に識別できた.
- 園芸学会の論文
- 1999-07-15
著者
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