アジアの夏のモンスーンのシミュレーションとモデルの水平解像度への依存性
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概要
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1986〜1989年のアジアの夏のモンスーンを、全波数63, 42, 31, 21で波数切断した、水平解像度200〜600km相当の、最新の大気循環モデルを用いてシミュレートした。7〜9月平均のアジアモンスーンを解析し、観測された平均的なモンスーンの振舞と比較した。対流圏下層の西風ジェット、熱帯対流圏上層の東風、チベット高気圧、アジア大陸の夥しい降水量などの大規模な特徴は、すべての解像度のモデルで再現される。解像度を上げるにつれて、下層西風ジェットのコアがソマリアの方向に移動し、より現実的なる。しかし、赤道インド洋とチベット高原南斜面で降水量が多すぎ、これらの誤差は解像度を上げるとより大きくなる。さらに, 解像度モデルではチベット高気圧の位置が南偏することに明瞭に現れるように、モンスーン域が南に移動する。上層の渦度収支の解析から、これはチベット高原の南斜面で上昇流が強すぎることと関係していることが示唆される。地形の寄与を評価するために、波数21で切断した地形で波数63のモデルを走らせることによって、平滑化された地形をテストした。平滑化された地形は、チベット高原南斜面の過度の降水量を軽減し, 陸上のモンスーンに強くかつ一般に有益なインパクトを与える。それによってまた、大規模な力学的なモンスーンの指標が観測とより一致するようになるが、赤道インド洋の過度の降水量は軽減されない。海上の過度の降水量は、幾分かは, 解像度を上げると赤道域の収束帯が系統的に強化するためであるが、それはモンスーン循環の力学とは弱くしか結合していないようにみえる。
- 1998-04-25
著者
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Royer Jean-francois
Meteo-france Cnrm
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Stephenson Devid
Meteo-France CNRM
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Chauvin Fabrice
Meteo-France CNRM
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Stephenson David
Meteo-France CNRM